「釣行記 オーストラリア三大淡水魚制覇の旅」
マーレイコッド編 (後半)
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釣行記
名古屋学生 マルさん (2009年9月)
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NSW州内陸インバレル地域へ
ダーウィン釣行後シドニーへ移動し1日シドニーで休息。そして翌日はマーレイコッドがいるNSW州内陸へ車で丸1日かけて移動。まずシドニー空港に向かい四国から来たショウさん、ヨシさんと合流した。今回僕がこの二人の旅行に同行させてもらうことで三大淡水魚制覇の旅が実現したのだ。早速荷物を詰め込みシドニーを出発した。途中フィッシングライセンスを購入したり(NSW州では釣りをするのにライセンスが必要)、ランチをとったりしながら内陸を目指した。後半の道はほとんど景色が一緒で広大な土地が広がっていた。日本では絶対に見られない風景だ。夕方頃にインバレルに到着し食料などを調達、そして目的の地アシュフォードに着いたころにはもう日没を迎えようとしていた。もし早く着けば少しの時間陸っぱりができたが、宿泊するピーターさん宅に着いたころにはもう暗くなっていた。この日は3人話をしながら明日の釣りに向けてしっかりと準備をして眠りについた。 |
「釣行記 オーストラリア三大淡水魚制覇の旅」 マーレイコッド編 (後半) |
1日目・・・<豪州三大淡水魚制覇!>
この日はピーターさんの牧場を流れる川でカヌーフィッシング。朝6時には出発して釣り場に移動し、カヌーを川に降ろし早速釣り開始。カヌーは2艘ありこの日は僕と黒沢さん、ショウさんとヨシさんというチームに分かれて釣り開始。この日の僕のシートはエレキの装備さえているカヌーの先頭で、操船はほとんど後ろのシートの黒沢さんがやってくれるので釣りに集中することができる一番いいシートだ。ほか二人も1艘目のカヌーにロープで引っ張られた2艘目のカヌーの前後のシートに分かれて座った。それにしても朝は寒い、日本の真冬並みに感じた。前日の夜はそうでもなかったのに、目覚めた時その寒さでなかなか布団から出られなかった。そのため朝は真冬の格好でなければならないが、これも昼になれば春並みの気温になるらしい。そこで一番下は薄手のものを着て気温が上がれば脱いで調整できるようにしておかなければならない。
開始早々、片方のカヌーが投げていたトップウォーターにバイトがあったがルアーをくわえるまではいかなかったみたいだ。それにしてもマーレイコッドのトップウォーターへの出方はスゴイ!僕の乗っているカヌーは少し離れた所にいたが、それでもそのバイトする音が聞き取れた。マーレイコッドという魚だが、一度バイトがあると針にかからない限り何度でもルアーを追いかけてくれる魚らしい。そこでもう一度ルアーを通したが反応は無かった様だ。いきなりそんなバイトを見せられて、寒さなど忘れて僕も早速トップウォーターを投げ始めた。そして3人で倒木や岩、バンクに向かってピンポイントにルアーをキャストし始めた。しかし反応がなくかなり渋い模様。それでもショウさん、ヨシさんはトップでファーストマーレイコッドをキャッチ。自分はというと1匹も釣れない。結局午前はショウさんヨシさんが2本ずつコッドを出し、自分はゼロという結果。午後に望みをかける。それでも自分が釣ったものではないがコッドの姿を見ることができたので良かった。
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ピーターさん宅でランチ休憩を取った後、午後の釣りを開始した。午後の最初はカヌーを浮かべる川に行く途中にあるポイントでの陸っぱりで始まった。このポイントはカヌーで入り込めない場所ではあるが、大きなプールがあり所々倒木がある場所だ。ピーターさんのアドバイス通りに倒木の横にスピナーベイトを通す。すると倒木の下から出てきたコッドがバイト!黒沢さんにランディングを手伝ってもらいようやくファーストマーレイコッドキャッチ!サイズは57pとまあまあの大きさ。しかしこれは記念すべき1匹!これでオーストラリア三大淡水魚制覇!!あとはコッドのサイズアップを狙うだけ。陸っぱりの釣りは僕の出した1匹のみで終了となった。
午後は午前とは違う所にカヌーを浮かべて釣りをする。キャストし始めると早速ショウさんヨシさんペアがダブルヒットを出した。自分もそれに続きトリプルヒットといきたいところだったが、そううまくはいかない。それでもすぐ後に小さなコッドをスピナーベイトで1匹釣り上げた。この場所は午前やった場所より反応がいいように思えた。そしてその後3人で数匹のコッドを釣りこの日は終了した。この日の僕の最大サイズは63cmでルアーは
'ハイサイダー(Jr)'であった。これは奥村さんのDVDの中で活躍していたので今回も活躍してくれると思い持って来たものだ。とりあえず初日に60cmUPを釣ることができて良かった。
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2日目・・・<恵みの雨?>
2日目はもう一度前日の午後に釣りをした場所で釣りすることに。今日は黒沢さんの乗るカヌーにはヨシさんが乗り、僕はショウさんと一緒のカヌーの後ろのシートに座って釣りをすることに。昨日やった時ほどの反応は無かったが、それでもダーウィン釣行でも活躍したスイミングするジグヘッドで65cmのマーレイコッドを釣り上げることができた。
昨日と同じ場所を一通り回りカヌーを降ろした場所に戻った後、今度は今までカヌーを進めていた方向とは逆にカヌーを進める。しかし進めようにも進路は木々でふさがれているため、一度カヌーを降りてカヌーを押して進めなければならない。ようやく木々の間を抜け、その先のプールにカヌーを降ろし釣り再開。このポイントではヨシさんが絶好調!連続でコッドを掛ける。しばらくカヌーを進めるとしだいに川幅が狭くなってきたためカヌーを降りて陸を進んで次のポイントに行くことに。実はこの先に110cmのマーレイコッドが出たポイントがあり、それがまだそこにいることをピーターさんから聞いていた。そこに向かうためしばらく歩くと大きなプールに出た。しかしここはどうやら110cmがでた場所ではなく通り過ぎてしまったようだ。黒沢さんが元来た道を戻りその110cmがでたポイントを探している間に3人はここで釣りをすることになった。このポイントではショウさんが60cm台前半のコッドを掛ける。足場が高くランディングに困っていたが、ポイントを見つけて戻ってきた黒沢さんの手伝いもありランディングに成功する。そしていよいよ110cmがでたポイントに向かうことに。ポイントについてまず驚いたことがその規模の小ささである。確かに水深がある場所もあるが川幅も狭く、"えっ、本当にこんな所にメーターオーバーがいるの?"、と思ってしまった。3人それぞれいろいろなルアーで攻めるがここでは何も釣ることができなかった。
もうランチの時間も近付いてきたので、再びカヌーに乗り元来た道を行き朝カヌーを下した場所まで戻ることに。帰りの道は全く釣れず、スタートした場所まで戻ってきた時だった。突然大粒の雨が降ってきた!ずぶ濡れになりながらもカヌーから荷物を降ろし、カヌーを岸に引き揚げピーターさん宅に戻った。そしてランチを取り終わった後、今度は遠くに雷鳴がきこえる。私たちは雨雲が去るまで待機することになった。しばらくして雨がやみやっと午後の釣りに出発できることに。ピーターさんの話だと今回降った雨は2年ぶりぐらいの雨量だったらしい。乾燥地帯の今辺に住む人にとっては恵みの雨だが、釣りをする私たちにとってはかなり厄介な雨である。はたしてこの雨がどう影響するのだろうか?(どこが乾燥地帯や)
午後に釣りをする川はピーターさんの牧場の隣の牧場を流れる川だ。この川は今まで釣りをした川よりも川幅はありそうだが、表面が藻で覆われている個所が多く水中もウィードが濃そうだ。釣りを始めるがやはりこのウィードがネックになりなかなかうまくルアーを引けない。それでもフロッグタイプで表面の藻の上を転がしたり、藻がない所にトップウォーターを通したり、ウィードが薄い所はスピナーベイトを引いたりいろいろやってみるが、結局1匹も釣れないままこの日は終了となった。
この日の夜はピーターさんのルアー工房を見せてもらった。いろいろ説明してもらい、最後にはその出来たルアーを直接売ってもらいました。本当にありがとうございました。
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3日目・・・<出た!80p>
昨日の雨の影響なのか、この日の朝はこれまでで一番寒く感じた。このせいで水温が下がってしまっていないかと心配しながらもピーターさん宅を出発。今日は昨日の午後やった川で一日釣りをする予定だ。川に着き早速カヌーにタックルを積んで釣りスタート。今日の僕のシートは2艘目のカヌーの前のシートだ。釣りを始めて気づいたが昨日やった時とは何かが違っていた。それは昨日の雨の影響なのか水面の藻が少なくなっていて、また水位も少し上がっている様に感じた。水面の藻が少なくなり昨日よりも大分釣りやすくなっていた。この川は片方の岸沿いは沢山のストラクチャーがありウィードが切れている所もあるが、もう一方の岸沿いは水面下が完全にウィードに覆われているため最初はストラクチャーが多く比較的ウィードが少ない方の岸沿いを釣っていくことに。この日は朝からショウさんが絶好調!ショウさんが持って来た必殺(?)ミノーで次々コッドを釣っていく。自分も早朝は何もなかったがウィードがほとんど無いエリアになるとスピナーベイトで次第にアタリが出始め、60cm台前半のコッドを2本上げた。
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休憩をとり今度は今まで来た道を戻っていくことに。釣り初めて早速スピナーベイトでヨシさんとダブルヒットを出し、さらに1本追加する。マーレイコッドに対するスピナーベイトの効果は絶大である。しかしその好調は長くは続かない。ウィードが濃いエリアに差し掛かるとスピナーベイトが引けなくなってしまう。トップウォータープラグに変えたいところだが気温の低下で何だかトップに出そうな気がしない。何か攻略法は無いかとふとタックルボックスに目をやると目に入ってきたのが'ハイサイダー'。頭の中に浮かんだのはハイサイダーでウィードの上っ面ぎりぎりの所を引いてくるというやり方。このルアーはファストリトリーブでもあまり潜らないため水面ぎりぎりを引いてくるのに適していると思った。早速ルアーをチェンジし頭に浮かんだ通りにルアーを操作し誘い始めた。次第にウィードが濃くなりハイサイダーがほとんど水面を泳いでいるぐらいになる。しばらくするとマーレイコッドがバイト!そしてバイト後コッドは川底へ潜ろうとする。これを浮かせてカヌーのそばまで寄せて来ると今までのコッドよりもデカイ!しかしコッドの抵抗はこれで終わらなかった。カヌーのそばまで寄って来たコッドは突然垂直に突進をした。今回のオーストラリア釣行の為に購入したワールドシャウラ15103Rがバットから曲がる!こんなこと初めてだ。よくマーレイコッドは引かないというイメージを持っている人がいるがそんなことはない。ただ本気を出していないだけだ。たいがいはリリースした直後に本気を出す(笑)。おかげでリリースするたびにびしょ濡れになってしまう。しかしコッドが本気で突進した時の引きはスゴイ!この突進を受け止めようやく浮いてきたそいつは68cm、約9lbの大きさ。今まで60cm台前半で止まっていたがようやく60cm台後半が出た。さらに60cm程のコッドを追加する。
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一通り片方の岸沿いを攻めた後今度はウィードの濃かった方の岸沿いを攻めることに。ここでも同じ様にルアーを引いてくる。しかしウィードが水面まで迫っていてルアー引ける層がほぼ水面に限られてしまい、ハイサイダーがほとんどトップウォーター状態になっている。それでも"必ず来る"と信じてルアーをキャストし続ける。そしてついにその時が来た・・・、突然水面が爆発した!それと同時にロッドにズシリとした重い感触が伝わる。わずかだがルアーを襲ったそいつの姿が見えた・・・、その大きさは明らかに今まで釣ったどのコッドよりも大きい!それからのことはあまり覚えていない。ただ"絶対にバレるなよ"と思い、慎重にリールを巻きカヌーまで寄せてきた。そして黒沢さんにボガグリップでキャッチしてもらいようやく安心し、落ち着くことができた。僕の腕に抱えられたそのマーレイコッドは80cm、約12lbのビッグサイズ!ちなみにこの約12lb
というのは僕のボガグリップについている量りで量ったものだがあまり正確とは言えず、もしかしたらもっと重量があったかもしれない。写真を撮りリリースした後、しばらくキャストができなかった。なんともいい様のない達成感にしばらく浸っていた。この魚はこの日の最後を飾る1匹となった。
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まだ見ぬ'怪物'の存在
最終日は本当は1日中陸っぱりをするはずだった。しかし2日目の雨の影響で悪路のため目的の場所まで行けないため、結局1日目に釣りをしたピーターさんの牧場の川でカヌーフィッシングをすることになった。この日僕は一番後ろのシートで釣りをした。昨日80cmを釣ったので、この日はのんびりと最終日の釣りを楽しむつもりでいた。とは言っても自然とビッグサイズを狙って大きいルアーを使っていたけれど。それと今回一緒に釣りをしてくれたショウさん、ヨシさんも大きいサイズを釣ってもらいたい。この日も朝からコッドの顔を見ることができた。そして今日は初日に行ってなかった場所までカヌーを進めた。
初めてのポイントにカヌーを進めて間もなくショウさんがコッドを掛ける。しかし何か様子が変。よく見ると体に大きな歯形が残っている。釣れたコッドはまあまあの大きさなのに、それを襲ったやつがいたのだ。いったいどれだけ大きなマーレイコッドがこの川にいるのだろう。もしかしたらこの歯形を付けたコッドがすぐ近くにいるかもしれない。次のキャストでその魚が掛かるかもしれない、そんな場所で釣りをしているのだ。この日もいつも通り3人ともそれぞれコッドを釣ることができた、しかし最後まで歯形を付けるようなサイズのコッドはその姿を現すことがなかった。
この日は夜移動しなければならないため早めに切り上げた。4日間とても楽しい釣りができたと思う。これで僕のオーストラリア三大淡水魚制覇の旅は終了した。帰る途中インバレルの街でマーレイコッドフィッシングの第一人者であるジェイミーさんのお宅に寄らせていただいた。そこには沢山のビッグマーレイコッドの写真が飾ってあった。また偶然ジェイミーさんの友人も来ていて最近釣ったビッグマーレイコッドの写真を見せていただいた。聞くところによると4日目に行く予定だった場所は今とても調子がいいらしい。1週間ずれていれば良かったのだが、それは次の機会に取っておくとしよう。
とにかくこれで全てが終了した。今回の旅で沢山の魚を釣ることができ、また様々な魚種に遭うことができた。そして大きな魚も釣ることができた。しかしバラマンディもサラトガもマーレイコッドもメーターに迫る、またはメーターを超える様ないわゆる'モンスター'と呼ばれるような魚には遭うことができなかった。ジェイミーさんの写真を見たりするとその憧れがより一層強くなる。今度またいつ挑戦の機会があるかわからないけど、いつかそんな'モンスター'を手にするため必ずこの地に戻ってきたいと思います。その時は黒沢さんにまたお願いしたいと思います。
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