前回の釣行(2006年3月)から約一ヵ月後、再び僕にマレーコッド釣行のチャンスがやってきた。
ケアンズに帰った後も、クロさんと連絡を取り合い、ウェイパのバラマンディー釣行日程を決めている時、クロさんからドデカマレーコッドツアーの話が出て、二つ返事で参加を決めた。
前回の釣行では数こそ釣れたものの、目標にしていた80センチオーバーが釣れず、悔しい思いをした。こんなに早くリベンジのチャンスが来ると思わなかったけど、行かないで後悔よりも、行って後悔、ハイリスクハイリターンのツアーに挑戦した。
また、丁度このタイミングでクロさんがボートを買い替え、マレーコッドの聖地で5日間、おもいっきり釣りができるとの事でラッキーだった。

やっぱりマーレイコッド フィシングは最高です!(マーレイコッド フィシング ツアー)
興奮を抑えながら釣りの準備をしてケアンズから飛行機でシドニーに入り、クロさんと合流した。また懐かしのクロさん宅にお世話になってから翌日今度はボートを引っ張って私達を乗せた赤い四駆は一路マレーコッドの待つインバレルへ。
すぐに詳しい情報を得るためにクロさんの友人で、ルアービルダーで地元ナンバーワンマレーコッドハンター、ジェイミーの家に直行した。
彼の話によると、「10日やってダメでも諦めちゃダメだ、11日やれば必ず釣れる」って言ってたみたい・・・。僕ら5日しかないんですけどと思いつつも、色々アドバイスをもらった。
五日間釣りすることも考え、ドデカマレーコッドには実績のあるジェイミーのハンドメイドルアーをいくつか購入して、スーパーに食材の買出しに。クロさんとは結構食べ物の好みが似ていて面白かった。
この日は、この町で何かのフェスティバルがあるらしく普通のモーテルはどこも満室。仕方なュ少し小汚い(笑)ホテルに泊り、明日からの釣り合宿に備え早めに就寝。ってゆうか寝る以外、する事のない部屋でしたww
朝まだ日が昇りきらないうちに、ホテルを出発。釣り場までの道のりは、カンガルーだらけでビックリ、事故らないクロさんの運転技術に脱帽しました。カンガルーが普通に道の真ん中で井戸端会議してました。
カンガルーだらけの道を抜けた後、今回の釣り場のダムが見えてきた。ダムサイトから見てるだけで雰囲気ありありで、早くキャストしたくなってくるような綺麗なダムだった。
ボートの準備をして、いよいよ巨大マレーコッドへ挑戦。

やっぱりマーレイコッド フィシングは最高です!(マーレイコッド フィシング ツアー)
まずはジェイミーお勧めの立ち木ポイント。あたり一面立ち木に囲まれていて、どこにでもいそうな感じのポイント。スピナーベイトで手返しよく探っていくが、反応なし。やっぱりそんなに甘くなかった。
その後、ジェイミーお勧めのポイントを中心に、いかにもって所を、スピナーベイト、ポパイで探っていくが全く反応なし。ほんまどこにいてもおかしくないくらい、おいしそうなポイントやのになぁー、厳しいっす。
途中、昼食で陸に上がった以外は、ずっと集中して70グラム強のクランク(ポパイ)投げまくりました。ほんま釣り合宿に相応しい感じでしたww
そうこうしてる間に日も暮れてきて、最後のポイントに到着。バンクに沿って大きな岩が点在してるポイント。ここも実績ナンバーワンルアー、ポパイで丁寧に探って行った。
一通り攻めきった後、何気に投げたポパイに「ズシッ」っと脳にまで響く重くて強いアタリ。
アタリからして、今まで釣ってたレギュラーサイズのマレーコッドと明らかに違うってのがすぐにわかった。

やっぱりマーレイコッド フィシングは最高です!(マーレイコッド フィシング ツアー)
岩に潜られるのをかわした後、慎重に沖に誘導してファイト。ラインは、PEの50lbにショックリーダーナイロン50lbを使っていたので、岩にこすられる以外は、ブレイクの心配がなかったんで、ゆっくり×2魚を寄せる。
しばらくして化け物が浮いてきた。その姿を初めて見た後、全身の血が逆流した。明らかにメータークラス。これを逃せば次はないかも、日本には帰れない!!!!
焦る気持ちを抑え、自分に「落ち着け」と言い聞かせ、ボート際での突っ込みに耐える。キツめに閉めてたドラグをものともせず、水中に潜って行くパワーはほんと凄かった。
浮いてきては潜ってを数回繰り返した後、クロさんが最高のタイミングでネットを入れた。
バシャバシャーって最後にもの凄く魚が暴れたけど、それはすでにネットインした後だった。
「よっしゃー獲ったぁー!!!」
二人でネットを持ち上げ、巨大マレーコッドをボートに引き上げた後は、充実感がこみ上げてきた。ほんま最高です。
計測すると94センチ、約20キロの化け物。釣った瞬間はメーター越えたと思ったけど、少し届かなかった。でも目標としていた80センチは軽くクリアーしたんで大、大満足です。
写真撮った後、丁寧にリリース。ゆっくり住処に帰っていく化け物は少し可愛く見えました。ありがとう。
11日間釣りすれば必ず釣れるよって言われてた魚が、まさか×2の初日に釣れたんでビックリしたけど、チャンスを物にできて最高です。
ふぅーっと息を抜いて空を見上げたとき、雲がV字に広がってきてオーストラリアの広大な台地が僕を祝福してくれてるみたいでした。

やっぱりマーレイコッド フィシングは最高です!(マーレイコッド フィシング ツアー)
初日に化け物を仕留め、次はメートルオーバーと意気込んで残りの4日間キャストし続けたけど、やっぱりそんないに甘くはなかったです。
湖に面したロッジに泊り込み、早朝まだ星が残ってる内から釣りを始め、再び星空が広がるまで釣り続ける。昼食以外はずっと湖上。どれくらい投げ続けたかわからなくなるほど投げたけど、初日以降残りの4日間マレーコッドのバイトを得ることはできませんでした。
丸5日間して、たったの一匹…。でもその一匹が僕の人生において最大魚になり、自分の大好きなキャスティングスタイルで仕留める事ができ本当に幸せいっぱいです。
帰りにジェイミーの家に報告しに行ったところ、『ラッキーボーイ』って言ってマレーコッドがプリントされたTシャツをプレゼントしてもらえて、これまた嬉しかったです。
そしてなによりクロさん。本当にありがとうございます。
僕のためにこのような夢の釣り合宿を企画していただいて、言葉では言い尽くせないくらい感謝しています。
釣り中はもちろん、その他すべての事に気を使っていただいて、僕は釣りにだけ集中する事ができました。その期待に答えられて嬉しいです。
世界三大淡水魚マレーコッド、オーストラリアの一部の地域にしか生息しない極めて貴重な魚。初めてこの魚を見たシドニー水族館から僕のマレーコッドストーリーは始まっていたのかもしれません…。
いつかこの上、メーターオーバーのマレーコッドを仕留めるまで、僕は日本で自分を磨いておきます。
マレーコッド、ジェイミー、クロさん、僕にオーストラリアで最高の思い出をありがとう。

やっぱりマーレイコッド フィシングは最高です!(マーレイコッド フィシング ツアー)